看護師という職業に憧れている人もいると思います。
しかし、実際にどのような仕事なのか気になる人も多いのではないでしょうか。
看護師という職業に対し良いイメージを持っている方も多いと思いますが、実際は大変なことが多い職業です。
看護師になるか迷った時、まずは看護師になるまでの実際や、看護師の業務内容の実際をしっかりと調べてから判断をすることをお勧めします。
看護師ってどんな仕事??
この記事を書いている私は…
国立病院の看護師として病棟勤務。その後介護老人保健施設へ転職。
看護師の業務内容や実態を紹介していきます。
安易な気持ちで看護師になるのはお勧めしません
結論から言いますと、私は看護師になることをおすすめしません。
理由として、看護師は生活リズムが作りにくい、また精神的疲労が大きい上、給料が安い職業だからです。
具体的な話をしていきたいと思いますが、もちろんどのような病院・施設に就職するかで、働き方は変わってきます。
あくまでも、今後の進路を考える上での参考になればと思い一例を書いていきます。
一般的な看護師のイメージ
- 給料がいい
- 手に職をつけるため将来安定している
- 忙しい
- モテる…?
などがあるようです。
では、看護師の実際を見ていきましょう。
看護師になるか迷っている方は、
最初の1.2年は大変そう
と思っている方が多いと思います。
その通りなのですが、実はそれよりも前に大変なことが待ち構えています。
看護学生
これも上記と同じで3年制の専門学校に行くか、4年制の大学に行くかで違いはあると思いますが、看護学生は大変です。
特に専門学校に行くと、高校の頃と変わらないような生活リズムです。
平日は毎日1限目から夕方まで授業があります。
周りの大学生と比較してしまうと、どうしても自由度が少なかったり、課題などで忙しくなってしまう状態です。
そして何より大変なことが、「実習」です。
学校によっては
実習って楽しいねー
と言っている人もいましたが…
一般的に実習は辛いものだと思います。
看護実習
はじめに実習に向けて学習を行います。
レポートなどの提出が必須となることもあります。
学校によっては附属の病院があり、同じ施設内の病院に実習に行くこともありますが、そうでない学校も多いと思います。
朝早起きをし、公共交通機関を利用し病院へ向かいます。
実習で使用される病院は基本的に少し規模が大きな病院だと思います。
そのような病院の看護師は基本的に忙しいことが多いので、ピリッとした緊張感の中、看護師とやりとりを行い実習を進めていきます。
この看護師とコミュニケーションをとる時間が苦手な人も多いようです。
看護師は忙しさから、心の余裕がなくなり威圧的になることもありますし、何より生命に関わる仕事であるため、中途半端な知識で患者さんに接してもらうのは危険です。そのため指導にも熱が入ります。
後に考えると、このように熱心に指導をしてもらえるのはありがたいことだとわかるのですが、学生の頃は緊張しますよね…
しかし、当たり前ですが学生の頃はわからないことやできないことが多くあります。
患者さんから聞かれたことでわからないことがあれば看護師に聞かなければなりませんし、「報連相」と何度も教わります。
何度も何度も看護師とやりとりをしないといけない場面もあります。
そして何より大変なのが、レポートです。
レポートにて計画立案と評価を行なっていきます。
ー患者さんの状態を把握するために学習する
ー患者さんの状態から必要な看護を考える
この作業を実習中は毎日行います。
朝早く起きて病院へ向かい、緊張感のあるなか実習を進め、帰ってきて夜遅くまでレポートを書く…
大体1つの実習が2〜3週間×10回程度、このような生活を繰り返していきます。
専門学校であれば、3年時に7〜8割程度の実習を行うため、4月から冬の間は実習。
その後、本格的に国家試験の勉強へ取り組んでいく形となります。
このように看護師になるまでも、忙しい日々が続いています。
看護師になろうと思っている人の中には、看護師のイメージはあっても看護学生での苦労を考えていない方も多いのではないでしょうか?
看護師の仕事内容
次に看護師の仕事内容について考えていきます
看護師の強み
- 国家資格をもとに働くことができる
- 看護師の就職先は多い
- 生命に直接関わり、人の役に立てる
- 条件のいい場所で働くことができれば、高月給
実際の業務内容
実際の業務内容を簡単に紹介していきます
○医療行為への関わり
ー検温
ー採血や注射
ー検査や治療の事前準備、医師の介助
ー薬の準備、薬を飲ませる
○日常生活の介助
ー食事の介助
・食べる環境を作る。物の準備、机の整理、体制の調整
・食べる介助。食事の介助、切り刻む。
・食べた後の介助。歯磨きの準備、歯磨きの手伝い、歯を磨いた後の片付け
ー清潔の介助
・体を拭く、髪を洗う、シャワーの手伝い、洗面の手伝い、着替えの手伝い
ー排泄の介助
・トイレへの付き添い・誘導、おむつの交換、陰部の洗浄、導尿、摘便
ー体位の調整
・自分で動けない方の体の位置の調整
○書類の整理、カルテの記載
ー毎日の状態をカルテへ記録
ー入院時の手続きの書類作成
○委員会や研修
ー委員会や研修への参加
ーレポートの提出
看護業務をあげると基本的にこのような内容です。
人・病気と向き合う仕事
何より大変なのが
「人・病気と向き合う仕事」
であることです。
なかなか治療がうまくいかないこともあれば、治らない病気と向き合う方もいらっしゃいます。
悪化したり急変し、亡くなられる方もいらっしゃいます。
患者さんやご家族の悲しみや苛立ちと向き合うことがあります。
特に現在は超高齢社会、ご高齢の方が多くいらっしゃいます。
物忘れや認知症の方も多いです。
その上、現在は看護師不足の状態です。
1人で何人もの患者さんを受け持ちながら、点滴の準備をしている時に5分おきにトイレに行きたいと言われ介助を行こない、転ばないよう付き添う。
ご飯を食べた直後に、お腹が空いたと叫ばれ…
点滴中の針を自分で引っ張り抜いてしまう方もいれば、おむつの中にお通じが出て気持ち悪くなっておむつの中を触り、自分もベッドの周りもお通じだらけになっている人もいます。
このような状況の中、上記の業務を行っていきます。
なかなか、時間通りには進みません。
夜勤時はさらに人も少なくなるため忙しくなります。
看護師は基本的にシフト制で、夜勤があり、残業があり生活リズムを整えるのは難しいです。
毎日、何時に終わるのかわからないため、仕事の日の予定を入れるのも難しいです。
そして、体力も削られますが、精神的ダメージも大きいです。
私が特に感じたのは、忙しさのあまり、患者さん一人ひとりとしっかりと向き合えなくなったことです。
もっとしっかり患者さんの話を聞きたい。もっと患者さんが楽に過ごせる方法がないか考えたい。
そう思いながらも、多重課題となりすぎて、ちょっとしたことでピリついてしまう自分がいます。
あれもこれもやないといけないのに、全然進まない…
そのくらい自分でやってよ。何度も同じことを聞かないでよ。と思ってしまう自分がいます。
自分ってこんな人間だったかな…と思うようになりました。
そんな自分が嫌になり、私は転職を考えました。
実際に転職をした際の記事はこちら
お給料
4年間働きましたが給料は1年目の頃とほとんど変わりませんでした。
病院によりますが、長く働かないとなかな昇給しません。
年数が経つほどに責任感や仕事量は増えていきますが、1年目の時とお給料は変わらない…
残業代で稼いでいるようなもので、残業代や夜勤手当が付き、手取りで20万円を超える程度です。
まとめ
以上のような内容から、
看護師は生活リズムを整えることが難しく、精神的疲労が大きい上、給料が安いため
私は安易な気持ちで看護師になることをお勧めしません。
しかし、この記事を読んだ上で「やっぱり看護師になりたい!」
そう思える方にはぜひ、看護師になっていただきたいです。
生命と関わる仕事だからこそ感じられるやりがいもたくさんあります。
たくさんの感謝の言葉をいただきます。
いろんな人と関わることができ、人間として大きく成長できます。
どんなに医療やAIが発達しても、苦しい時や悲しい時は人の温かさ必要だと思います。
看護師を必要としてくれている方は多くいると思います。
美容系の看護師など高月給のお仕事もありますし、自分にあった職場を見つけることができれば、必ずしもマイナスな事ばかりではありません!
実際に私は病院から老健に転職をし、お給料は変わらず、業務量がかなりへり、自分の時間を楽しむことができるようになりました。
また、看護師になるか悩んでいる方や、聞いてみたいことがあればぜひコメントをお願いします。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
広告